陽が暮れると、そこら中から音楽が鳴り響いてきた。
『ビール買いに行こうぜ!』
ここはベニューなの?テラスなの?客席はオープンエアーだよ。ウルフでもOKなんだね。
『こんだけ広い大地に暮らしてると、いろんなこと大雑把なるのわかるな。』
『ワイルドにやるだけさ!』
セイジはギターのチューニングを始めた。
何にも変わんないのに、すごく違う。
いつも通りなのに、いつもスペシャル。
ロックンロール。
誰でもできるのに、だれにもできない。
ツアーは続く。
深く静かな夜。ティムのウチのソファー。心地イイ。
でも、夢を見る程の時間はない。
『オレたちはもっとはやく、次を見つけなきゃいけないのかもしれない。』